【予想外の展開!】誉田哲也「あなたが愛した記憶」【ページをめくる手が止まらない ネタバレなし】

      2016/04/05


私がこの本を書店で手に取ったのは、タイトルが気に入ったからだ。

「博士が愛した数式」も好きだった。2冊とも語呂がいい。

タイトルにセンスがあると、ついつい中身も期待してしまう。

そしてこの本「あなたが愛した記憶」は期待以上に私をワクワクさせてくれた。

あなたが愛した記憶 (集英社文芸単行本)

具体的な内容について語るためには慎重さが必要だ。

下手すると物語の核心に触れてしまうからだ。だから、ぼやかしてぼやかして感想を書く。

この物語の後半で思い浮かべたものは、パズル。

最初は個々の視点から物語を進めていって、不可解なセリフや感情が見え隠れしたが、それがどう物語につながるのかわからなかった。

しかし、後半にかけてピースがはまり出す。

読者にも推測ができるように書かれているので、自分の推理が当たったときの爽快さは格別だった。

なぜ犯人は残虐な連続監禁殺人事件を起こしたのか。また、なぜ主人公は罪のない赤子を殺したのか。

一見理解不能な犯行でも、あるページまで読み進めると誰もが納得する。

しかし、物語の最初からそれを言い当てることは非常に困難だ。

それは、常識はずれの突拍子もない理由であるから。そして、それがゆえにこの物語は面白い。

サスペンスであり壮大な恋愛小説でもある。

人を愛することの美しさがいくつかの視点で描かれ、読了後余韻に浸ってしまう。

前半は「?」でいっぱいで読むのに時間がかかったが、後半はあっという間に読めた。

読み終わってしまうのが残念だと感じた一冊だった。

あなたが愛した記憶 (集英社文芸単行本)

 - 読書感想