いきものがかり 「LIFE」  (心拍確認後の稽留流産①)

   

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今回紹介するのは珍しく・・・というのか初めてだが、曲である。

いきものがかりの「LIFE」。

「FUN!FUN!FANFARE!」というアルバムの中の一曲だから、知らない人も多いと思う。

ちなみに、検索をするといきものがかりの「ライフアルバム」も出てくるが、それとこれとは全く関係ないので注意が必要である。

私はいきものがかりが大好きで、デビューのときからずっと応援している。

大好きといってもアルバムはいつもレンタルだし、彼らの最新情報もよく知らない「ファン」とも言えぬ中途半端な存在なのだが・・・

今は活動停止してしまっているが、ボーカルの吉岡さんはソロで頑張り、水野さんは楽曲作りに精を出し、山下さんも何かを頑張っているのだろう。

グループを離れて好きなことをする時間もきっと必要である。

でも私は早く活動を再開してほしい。

水野さんの曲は老若男女問わず人を感動させる力があるし、山下さんの影のあるカッコイイ曲も私は大好きだ。

特に「恋詩」が良いと思う。

その2人が作る曲を、吉岡さんに歌ってほしい。

あ、吉岡さんの作る曲も明るくて好きだ。

「月と私と冷蔵庫」の独特な世界観も大好きだ。

まあ、いきものかがりを少し語りすぎてしまったが、なぜいきものがかりの「LIFE」をお勧めしたいのか全く触れていないのかが不可解に感じるかもしれない。

ここから先は私のプライベートが深く関わるため、話を逸らしていたのである。

妊娠、流産に関する話だ。

妊娠中の方、特に妊娠初期の方にとっては不安を煽る内容かもしれないから、ここで読むのをやめてください。

私は先週流産をしてしまったようだ。

「ようだ」というのはまだ確定診断をされていないから。

でも9割方ダメ・・・いや、99%ダメだ。

今年の8月の終わり、第二子の妊娠が判明した。

「待望」というほどではない、できてもいいかなーと思ったらあっという間にできた。

イヤイヤ期の娘の育児をしながら、つわりと戦いながら、仕事もした。

産婦人科の診察には3回行った。

4週目と6週目と8週目。

4週目には胎嚢確認。6週目には胎芽と心拍確認。

全て順調だったし、腹痛も出血もなかった。

「心拍確認できたら一安心」私はその言葉を支えに妊婦生活を送っていた。

「次は赤ちゃんの様子を見て予定日を決めます。そうしたら妊娠届けを書いて、母子手帳をもらってください」

そう言われたのが6週目のこと。

だから私は楽しみな気持ち8割と不安な気持ち2割で病院へと向かった。

それが8週目のこと。

先生と簡単な話をしてから内診台へ向かう。

深呼吸して、機械を入れてもらう。

すぐに赤ちゃんの姿が見えた。

大きくなってる赤ちゃんと胎嚢。

でも心拍を見つけることができなかった。

私は「心拍が見えないんですけど」の一言を言うのが怖くて、黙ってモニターを見ていた。

「これが赤ちゃんの頭ですね。これが胴体ですね。赤ちゃんの大きさは18ミリ。週数通り成長しています」

先生、心臓は?心臓が動いていないんですけど。そう思いながら私は「はい」としか答えられなかった。

「それでこのあたりに心臓があると思うんですけど、心拍が確認できません」

「はい」ああ、やっぱり。

この先生は優しい。絶望的なことを伝えるのを後回しにしてくれた。

そして再び診察室へ。

先生は言った。

「心拍を私の目では確認できなかったのですが、私の目が悪いのかもしれないし、角度的に見えづらかったのかもしれません。成長は週数通りにしていたので、3日後以降にもう一度成長を見ましょう。今ここで診断を下すことはできません」

そんなようなことを、とても丁寧に、私が傷つかないように説明してくれた。

私は思いの外冷静で、「手術をするならいつがいいかなー」とか、「つわりはもう終わるんだし、家族で好きなものを食べよう」とか「娘と一泊でディズニー旅行しよう」とか考えていた。

待合室にいる妊婦さんも、ただの景色にしか見えなかった。

でも1人になって車に乗ったとき、私は初めて泣いた。

あれ、おかしいな。

初期流産なんてよくあることなのに。

しかも私は2人目なのに。

あれ、なんでだろう、涙が止まらない。

そうか、私は悲しいんだ。

すごくすごく悲しいんだ。

赤ちゃんに会いたかったんだ。抱っこしたかったんだ。

心拍確認後の稽留(けいりゅう)流産ってやつだ。ネットでよく見た。

心拍確認できたら一安心だけど、どんなに少ない確率でも自分がそれに入ってしまったら、確率なんて何の意味もないんだ。

持ち帰ったエコー写真には、知りたかった予定日が載っていた。

2019年5月11日。

ああ、見なきゃよかった。

私は毎年この日に赤ちゃんのことを思い出してしまう。

死んだ子の年を数えてしまう。

エコー写真を棚にしまい、私はスマホで検索した。

「心拍停止後 復活」とか「心拍停止 誤診」とか。

でも、私が見つけたい情報はなかなか出てこなかった。

そうだよね、一度止まった心臓がまた動き出すわけないじゃん。

悲しみに暮れ、次の日を迎えた。

一晩明けて夕方くらいに思い出したのは、いきものがかりの「LIFE」の歌詞だ。

(ここでようやく、いきものがかりが登場する。長かった・・・)

「どんな希望を歌えばいいんだろう

誰かが今日も泣いているのに」

本当にそうだ。

毎日は誰かにとって、とても悲しい日。

そして昨日は私の悲しい日。

「さよならの向こうに陽が昇る

こころをともす あいのうた

生きていくことの悲しみを

ひとりで越えられなくて誰もが立ち止まる」

うんうん、生きていくと何でこんなに悲しいことに出会うのだろう。

だけど、歌詞が温かい。

「青いだけの空が辛いよ

あの日のことがなかったみたいで」

このブログを書いている「今日」は青空だ。

雲ひとつない。

悲しみを吹き飛ばす色は、逆に切ない。

「希望が生まれる明日がある

あなたに言葉を僕は伝えたいよ」

悲しみを歌いながらも、希望があることを否定しない。

やっぱり前向きだ。

この「LIFE」が今の私の状況と見事に重なっていた。

私は「LIFE」は死別の歌なんだと勝手に思っている。

この曲を聴いたら、涙は溢れるけれど前を向いていこうと自然に思えた。

死別以外にも悲しいことがあったら元気をもらえる、そんな歌。

元気が出ない人に是非お勧めしたい一曲だ。

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