本作は30年以上前に出版された広瀬正さんのSF短編集である。
広瀬さん本人は40年以上前に亡くなっている。
ちなみに広瀬さんは「鏡の国のアリス」で星雲賞を受賞していて、「マイナス・ゼロ」で直木賞候補になっていた。
本作「タイムマシンの作り方」は私が生まれる10年以上前に書かれたものなのに、とても楽しんで読むことができた。
SF好きは必見!
本作はタイトルからも想像できるように、時間に関するSFが中心である。
タイムパラドックスやタイムマシンの可否、パラレルワールドなど様々な角度から切り込まれていてとても面白い。
時間以外のSF作品もあり、それらも面白い。昔の作品にも関わらず古臭さは全く感じなかった。
時代を超えて面白いと感じられる作品はうごいと思う。
短編なので、手軽に読める
ページ数自体は350ページ以上あるが、1つの作品につき長いものは60ページ、短いものは2、3ページなので読むときのハードルがとても低い。
1冊になんと24作もの作品が詰まっているのでお得感が強い。
昔の作品なんて…と尻込みしてしまう人もこの作品なら大丈夫だと思う。
私が好きな話3作はこれ!
人によって好みは分かれると思うが、24作中私が好きなのは「ザ・タイムマシン」「化石の街」「記憶消失薬」の3つだ。
「ザ・タイムマシン」は時間旅行の可否を論じるとても深い内容だった。
「化石の街」は異次元もので、計算と想像が楽しい一方ぞっとしてしまう。
「記憶消失薬」はどちらかというとコメディーだ。オチが好き。
最後に
私あこの作品を読んで、時間もののSFの面白さを改めて知った。
SFは大好きなので、広瀬さんの別の作品も是非読んでみたい。
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