「白夜行」と「幻夜」。この2作は東野圭吾の作品で、姉妹作である。
「幻夜」は「白夜行」の続編で、雪穂と美冬は同一人物ではないか?という噂が広まっている。
果たしてそうなのか?
結論から言うと、「可能性は高いが、証拠はない」。
作者が明言していないからだ。
私なりにそうだと思う点、違うと思う点がそれぞれある。それぞれを検証していきたいと思う。
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同一人物だと思う点
幻夜の美冬の発言
美冬は共犯者の雅也にこんなことを言っている。
「あたしらは夜の道を行くしかない。たとえ周りは昼のように明るくても、それは偽りの昼」
一方白夜行の雪穂は
「あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。」
と発言している。美冬と雪穂は考え方がとても似ている。
美冬のルックス
作中、美冬の容姿は「アーモンド形の目」「とびきりの美人」「猫のよう」と表現されている。
それは雪穂ととても似ている。
美冬が以前勤めていたブティック「ホワイトナイト」
幻夜の美冬は以前「ホワイトナイト」(=白夜)という名前のブティックに勤めていて、そこで信頼できる社長(雪穂?)に出会ったという。
「幻夜」後半で、美冬が実は偽物で、「ホワイトナイト」の社長が美冬になりすましたのではないかという疑惑が出てくる。
さらに、「ホワイトナイト」は以前は別の名前の店で、大阪に出店したこともあったらしい。
もし社長が白夜行の雪穂ならば、年齢も30代半ばと計算が合う。
刑事を見る目
美冬は加藤という刑事をとても警戒している。
そのことを「以前にも経験があるような」と表現されているが、それは白夜行の笹垣のことではないか?
ガス中毒の知識
作中で美冬は「青酸カリと硫酸を混ぜると猛毒が発生する」という知識を披露しているが、それは白夜行の亮司の手口と一緒である。
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同一人物でないと思う点
2人のイメージ
これは「なんとなく」としか言えないが、美冬と雪穂では受けるイメージが違う。
美冬は「誰を犠牲にしてもなんとも思わない本物の悪女」という感じがするが、雪穂は「計算高いが、まっすぐな凛とした女性」という感じがする。
ちなみにドラマ版の白夜行では雪穂を綾瀬はるかが演じていて、割としっくりくるが、美冬と綾瀬はるかはどうしても一致しない。
美冬が関西弁
作中で美冬は雅也と話すとき常に関西弁を使う。
しかし、雪穂は関西弁を「下品な言葉」と嫌っていて、作中ほとんど使っていない。(もっとも亮司と話すときどうだったかはわからないが)
もし雪穂が美冬なら、なぜ嫌っているはずの関西弁を多用するのか?
なに一つ証拠はない
「雪穂」=「美冬」と考えるといろいろな辻褄が合って面白いが、全ては状況証拠であるので、決定的な証拠はなに一つない。
「ホワイトナイト」の店長は雪穂でないのかもしれないし、雪穂が美冬になりすましたわけではなく、幻夜の美冬は本物なのかもしれない。
なぜなら、美冬は整形手術を繰り返して「憧れの女性(=雪穂?)」にどんどん似せていったと発言しているからである。
幻夜の美冬が白夜行の雪穂でなくても特に不自然ではない。
最後に
こうして白夜行と幻夜を比べるのはとても面白い。
もしも幻夜の美冬が白夜行の雪穂でないのなら、雪穂は今何をしているのか?それも気になるところだ。
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コメント
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