この映画は東村アキコの人気漫画「海月姫」の実写版だ。主演は能年玲奈。
私は原作を読んだことがあるが、原作の雰囲気を壊さず、最後まで楽しんで見ることができた。
簡単なあらすじ
オタクばかりが集まる天水(あまみず)館に住んでいるクラゲオタク、月海(能年玲奈)。
愉快な仲間たちと楽しい日々を過ごしていた。そこに現れた女装美男子、蔵之介(菅田将暉)。
天水館が取り壊されると聞いた月海たちは蔵之介に励まされながら、自分たちの力で天水館を買い取ることを決意した。
天水館を守る方法は、クラゲをモチーフとしたファッションショーを開くことだった。月海たちは天水館を守りきれるのか?!

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「海月姫」を見て思ったこと
自分の限界を決めていたオタクたちが、それを乗り越えたことに感動した!
天水館に集うオタクたちは、容姿にも中身にも自信がないコンプレックスの塊のような面々だ。
20歳をとうに超えた彼女たちはまともに働くことをせず、親の資産でなんとか食いつないでいる。
きっと、今まで散々苦労をしたのだろう。天水館を買い取る計画も、やる前から「できない」と決めつけ最初は投げ出してしまう。
しかし、蔵之介に感化されて彼女たちは本気を出す。彼女たちは能力がなかったのではない、ただ、きっかけがなかっただけなのだ。
変わりたいのに変われない人はどうしたらいいのか?
きっかけをただ待っているだけでいいのか?それでは他力本願ではないか。
私はそうではないと思う。きっかけは、おそらくあちこちに転がっていて、それをつかむかどうかを決めるのは他でもない、自分なのだ。
天水館の彼女たちだって、蔵之介が現れたからといって「なにも変わらない」という選択をすることはできた。
しかし、彼女たちは挑戦すること、変わることを選んだ。だからこそ価値があるのだと思う。
映像の再現性が素晴らしい。
冒頭にも少し触れたが、この映画は原作漫画の雰囲気を全く壊していない。
天水館のメンバーも1人1人キャラが立っているし、蔵之介はきちんと美人だ。
ただ、声はちょっと太すぎるのではと思った。あれでは男とバレてしまう。能年ちゃんは変身後がとても可愛かった。
また、漫画で見たクラゲドレスもイメージそのままだった。
むしろ漫画で見たものがより鮮明になり、実体化するとこうなるのかと思わず見入ってしまった。
最後に
この映画は、原作を知らない人も原作ファンもどちらも楽しめる映画だと思う。
漫画の実写化というと原作のイメージが壊れてしまうことが多く、映画を見たあとに不満が残ってしまうことも多いのだが、海月姫はほとんどそういうことはなかった。
最後まで飽きずに楽しむことができた。

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